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2021/09/07 KF邸 木志録 解体編 part2



弊社ホームページをご覧いただき、有難うございます。

5・そして、いよいよ大屋根の解体に取り組みます。
  先ずは、瓦のばらしからですが、瓦の一部も再利用すること
  で、職人が命綱を付け屋根に上り、瓦300枚を一枚一枚解
  体していきます。


  特に一般的に鬼瓦と呼ばれる部位は、KF邸は家紋瓦です。
  それも、大中小の3種類があり作業員が炎天下の中、綺麗な
  家紋がわら・平がわら200枚・棟瓦400枚を選別し保管
  し再利用を致します。

  瓦を外した家屋の屋根はトントン葺きと云われる仕様で、ト
  ントン葺きが2重に施されていた使用には日本建築に対する
  当時の当主様のお考えが色濃く反映された建築仕様です。

  建築をするには、まずは屋根の処置と云われる程で、雨水の
  処理をすることで建築物は長持ちすると云われる程です。経
  済的に値段は張りますが、建物寿命が数百年を考慮すると屋
  根の仕様にお金を掛ける建築主は、将来を見据えた判断とも
  読み取れるくらいです。現代に置き換えると、屋根の下地を
  2重するお施主様は皆無と思われます。

6・次に大屋根のトントン葺きが終わると大梁の解体です。

  こちらのお宅の梁は、数百年前の造りなので、釘や金物等を
  使用せず平安時代以前より建築技術として使用されてきた、
  木材に木材の部位である込栓を打ち込み大柱や大梁を留める
  建築技術が施されている為、大工が込栓を一本一本抜いてい
  く作業を完了し解体に入るため大変な手間と時間がかかりま
  すが、これも古材の再利用をする為です。作業員たちには、
  安全性と慎重に丁寧な解体作業が要求されます。


7・いよいよ、大黒柱と中黒柱などに絡む部材の解体です。
  今までの込栓仕様と違い2重の込栓です。込栓は煤でこびり
  つき、真っ黒で形態がわかりませんが、大工さんが木槌で叩き
  込栓を抜いていきます。大黒と中黒柱の樹種は欅です。横浜
  の欅は青欅と云われ見た目の木肌では東北や長野方面は赤欅
  が綺麗な赤身が有り一級品と云われています。


8・さて、いよいよ楔も外され大臍(おおほぞ)と大仕口(おお
  しぐち)を外しに掛かります。重機のオペレターは、この道
  20年のベテラン牧野部長です。普段は陽気な性格でですが、
  一旦、作業に入ると厳しさが際立ちます。もちろん、作業員
  の命に係わる作業ですから本気モードで指示を飛ばします。

  手元の作業員は、田部君21歳キャリアは2年とベトナム人
  のグアン君25歳は、キャリア4年の留学研修生です。二人
  とも陽気で礼儀正しい青年ですが、作業中は真剣そのもので
  す。

やはり牧野部長より厳しく大事に育てられているのでしょう!
今後の森本総業が楽しみです。
 
part3へ続く


~我々建築部門は、安全に配慮し
        完成すべく日々精進して参ります~

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